骨密度低下予防に〝ビタミンD〟摂取が重要と考える医師は6割

骨粗しょう症という言葉を聞くと、多くの方が「高齢者に多い病気」というイメージを抱くかもしれません。しかし、実際には骨粗しょう症の低年齢化も課題となっています。

骨量は20歳頃までにピークに達し、40歳ごろまで維持されますがその後は徐々に減少していくことが指摘されています(参照:骨粗鬆症財団)。また、厚生労働省から発表され今年4月からスタートした健康日本21(第三次)では、「若年女性のやせ」による骨量減少や「骨粗しょう症検診受診率」の低さも問題視されており、改善に向けた取り組みが求められています。

 株式会社森の環が、医師(整形外科・内科・リウマチ科・婦人科)を対象に「ビタミンDと骨の健康」に関する調査を行ったところ、骨密度低下を防ぐためにはビタミンD摂取が必要と考える医師が約6割おり、意識して摂取することで骨密度低下の予防に効果的とほとんどの医師が回答しました。一方で、約3割の医師が、現代の食生活では必要なビタミンDを十分に摂取できていないと感じていることがわかりました。

調査概要

調査概要「ビタミンDと骨の健康」に関する調査
調査期間2024年10月29日(火)~2024年10月30日(水)
調査方法PRIZMA によるインターネット調査
調査人数1,007人
調査対象調査回答時に医師(整形外科・内科・リウマチ科・婦人科)と回答したモニター
調査元株式会社森の環
モニター提供元PRIZMAリサーチ

※以下調査結果を抜粋して掲載(調査全文はこちら

骨密度低下の早期予防にビタミンD

「骨密度低下を防ぐためにはどのような対策が必要だと考えますか?(複数回答可)」と質問したところ、『ビタミンDを摂取する(56.1%)』が最も多く、『適度な運動を行う(52.0%)』と続きました。

半数以上の医師が、骨密度低下防止のためには、ビタミンDと運動が重要な要素と認識していることが示されました。

では、ビタミンDを摂取することで、骨密度の低下を予防できるのでしょうか。

『ビタミンDを摂取する』と回答した方に「ビタミンDを意識して十分に摂取することで、骨密度低下を早期に予防する可能性があると考えますか?」と質問したところ、『とても思う(48.2%)』『少し思う(47.6%)』がほとんどを占めました。

ビタミンDの摂取が骨密度に重要な影響を与えるという認識が、非常に高いことが示されました。

現代人はビタミンD不足⁉
食生活や日焼け対策が原因か

「現代の生活習慣において、体に必要なビタミンDは十分に摂取できていると思いますか?」と質問したところ、以下のような回答になりました。

・『とても思う(32.8%)』

・『やや思う(42.2%)』

・『あまり思わない(21.9%)』

・『全く思わない(3.1%)』

『とても思う』と『やや思う』を合わせると、7割以上の方がビタミンDは十分に摂取できていると回答したものの、4人に1人はビタミンDの摂取が足りていないと考える現状もあるようです。

 実際に、東京慈恵会医科大学で2019年4月から2020年3月までの期間に東京都内で健康診断を受けた5,518人を対象に調査を実施したところ、98%がビタミンDが不足していた結果も出ており、今後の超高齢化社会に向けビタミンDの必要性が課題となっています。

参照:東京慈恵会医科大学(https://www.jikei.ac.jp/news/pdf/press_release_20230605.pdf)

医師の間でもビタミンDの不足に対する認識が十分でない場合があると考えられます。そのため、ビタミンDの重要性を広く共有していくことが求められているように思われます。

すでに、現代の生活習慣においてビタミンDが十分に摂取できていないと考える方へ、そのように考える理由をうかがいました。

『あまり思わない』『全く思わない』と回答した方に、「体に必要なビタミンDを十分に摂取できていない理由をどのように考えていますか?(複数回答可)」と質問したところ、『偏った食生活(56.4%)』が最も多く、『ビタミンDを含む食品を食べる機会が少ない(36.9%)』『日焼け対策によるビタミンD生成不足(36.1%)』と続きました。

ビタミンD不足は、偏った食生活や食品選択の機会の少なさ、日焼け対策による生成不足など、複数の要因に起因していることが示されました。

まとめ

ビタミンDは、近年、骨の健康のほか、免疫やメンタル面にも重要であることがわかり、注目を集めています。忙しい現代人の食生活に手軽に取り入れられる、ビタミンDを多く含んだ食品を活用して効果的に摂取することで、骨粗しょう症予防にも貢献するのではないでしょうか。

メディア編集部

(株)森の環のメディア編集担当。 もりのわは、菌床きのこの生産を中心に「農業に新しい価値を創造して心ゆたかな食と地球の健康に貢献」するべく事業活動を行っています。 ハナビラタケの日本一の生産者として、きのこの情報発信を通じて、心ゆたかな食の実現にむけて日々邁進中! 好きな言葉は「きのこで育菌♪育菌でキレイ元気」

この記事をシェア